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泌尿器科


受診される方

【初診の方へお知らせ】NEW!

 泌尿器科は、令和2年3月より完全予約制に移行いたします。当科診療を希望される方は、紹介状をご持参の上、事前に電話予約してご来院ください。紹介状のない場合には、申し訳ありませんが予約をお取りしておりません。
 なお、他院受診の上、同日緊急に当科の診察、入院加療が必要な場合には、他院を通じて地域医療連携室にご連絡下さい。

予約から受診に際してのご案内です。お電話で予約される際にご利用ください。 泌尿器科受診を希望される患者さんへ(PDF)

【再診の方】

 再診日は月を除く平日になります(月は手術日につき再診は御遠慮いただいています)。再診も予約制ですが、急に具合の悪くなった場合には、医師に確認後に日程調整をいたしますので、必ずご連絡ください。
 なお、手術などの理由で早期の対応ができないことがありますのでご了承下さい。外科手術後や化学療法後、内分泌療法中等で病状が安定している場合には近隣の診療所との連携によりフォローアップさせていただいております。

 泌尿器科は、主に尿路(腎臓、尿管、膀胱)と男性生殖器の病気を扱います。
 具体的な病名としましては、前立腺肥大症・尿路結石などの良性疾患、腎癌・尿管癌・膀胱癌・前立腺癌・精巣癌などの悪性腫瘍、膀胱炎・尿道炎などの感染症、過活動膀胱、尿失禁、男性更年期障害や勃起不全(ED)も扱います。
 検査は可能な限り外来検査とし入院期間の短縮を心がけております。また、お薬の投与のみで状態の安定している患者さま、足が不自由で通院が困難な患者さまは、ご希望により近くの開業医(地域連携医療機関)への紹介も積極的に行っており、症状悪化などあれば当院で再度精査加療できる体制を構築しております。
 ※ただし、当施設での対応困難例(透析が必要、小児手術対応困難例等)については専門施設へ御紹介させていただきます。

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対象となる疾患

主な病気の治療

前立腺肥大症
 前立腺肥大症の程度を診察し、前立腺癌の検査(直腸診、PSA採血)を行います。また尿流量測定、残尿測定、IPSSスコアなどで評価し内服治療を開始します。治療後尿閉、残尿が多い方や薬の効果が期待できない場合は経尿道的前立腺レーザー手術(約1週間入院)を勧めております。

前立腺癌
 検診などでPSA高値を認め、その後前立腺生検を行い診断します。(前立腺生検は経直腸的に通常局所麻酔で、また痛みに敏感や肛門が狭い患者さまは麻酔下で行っております。)前立腺癌と診断後CT・MRI・骨シンチなどにより病期診断を行い各病期にあった治療法を患者さまと相談の上開始します。また希望の方はセカンドオピニオンも行っております。
 治療法としましては手術(開腹手術・腹腔鏡下手術・ロボット補助下手術)、放射線療法(外照射、内照射、小線源療法)、ホルモン療法、化学療法などがあります。当院で施行できない場合は専門の病院をご紹介しております。

膀胱癌
 無症候性血尿や検診で見つかる場合が多く、内視鏡や画像診断を行ったあとで組織診断と治療をかねて内視鏡的切除術を行います。もし病理検査の結果、浸潤性がんの場合は転移の有無を調べ、臨床病期を決定したのち膀胱を摘出する手術が標準的治療法となります。その場合尿を体外に出す尿路変向術も併せて行われます。
 また、膀胱癌の中でも筋層非浸潤性膀胱癌の治療上の問題点は,TUR-Bt後に膀胱内への腫瘍再発および再発腫瘍が筋層浸潤性癌になったり上部尿路癌が発生したりするなどの進展がみられることで,この再発と進展を可能な限り抑制することが重要です。そのため、リスク分類によりTURBT 術後の抗癌剤即時膀胱内単回注入を施行したり、腫瘍の大きさ、個数、CISの有無などによりTUR-Bt施行後1か月に2nd look TUR-Btを行っています。また、筋層浸潤性膀胱癌の場合はリンパ節転移などのリスクが高く、転移などの進行した膀胱癌に関しては抗がん剤による化学療法が一般的で、効果があれば繰り返し治療を継続します。

尿路結石
 腎臓、尿管内にできる結石を尿路結石と言います。一般的に腎臓結石の場合痛みはなく、検診や血尿で見つかることがあります。尿管結石は突然の側腹部痛、背部痛とともに血尿が出現します。大きさが7mm以下であれば内服治療により経過をみますが、7mm以上また疼痛コントロール不良、早期治療希望者にはESWL(体外衝撃波結石破砕術)を行い、サンゴ上状結石、尿管との癒着例、ESWL難治例やESWL禁忌例に関してはTUL(経尿道的結石破砕術)、PNL(経皮的結石破砕術)といった手術が必要になってきます。

過活動膀胱
 症状としては、尿意切迫感、頻尿と夜間頻尿、切迫性尿失禁があります。 症状が進行すると、排尿をコントロールしにくくなり、切迫した尿意が起こりやすくなるため、我慢することができなくなります。そのため、トイレに行く途中でもらしてしまったり、トイレに頻繁に行きたくなるため仕事がはかどらなくなったりすることや、寝ている最中に尿意で目が覚めて睡眠不足になることなどが度々あります。治療法としては、薬物療法と行動療法が主体になります。 (OABSSスコア)

夜間頻尿
 睡眠時間中に1回以上排尿に起きることですが、生活が不規則であったりや睡眠が浅い方は睡眠の質を改善する必要があります。 (睡眠障害対処12の指針)

男性更年期障害
 性ホルモンは正常人では加齢によって徐々に低下することがわかっております。特に女性では顕著な低下が認められ、女性ホルモンは閉経後にはほとんど存在しなくなってしまいます。以前から同じような変化が男性にも起こることが指摘されておりましたが、高齢化社会が進む中、最近になって男性更年期障害がより注目を集めております。一般的に男性ホルモンが低下することで起こる随伴症状が男性更年期障害と言われております。 (男性更年期詳細)

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過活動膀胱症状スコア(OABSS)
 以下の症状がどれぐらいの頻度でありましたか。この1週間のあなたの状態の最も近 いものを,ひとつだけ選んで,点数の数字を○で囲んで下さい。
質問 症状 点数 頻度
1  朝起きた時から寝る時までに,何回くらい尿をしましたか 0 7回以下
1 8~14回
2 15回以上
2  夜寝てから朝起きるまで,何回くらい尿をするために起きましたか 0 0回
1 1回
2 2回
3 3回以上
3  急に尿がしたくなり,我慢が難しいことがありましたか 0 なし
1 週に1回より少ない
2 週に1回以上
3 1日1回くらい
4 1日2~4回
5 1日5回以上
4  急に尿がしたくなり,我慢ができずに尿をもらすことがありましたか 0 なし
1 週に1回より少ない
2 週に1回以上
3 1日1回くらい
4 1日2~4回
5 1日5回以上
合計点        点
活動膨張の診断基準    尿意切迫感スコア(質問3)が2点以上かつOABSS合計スコアが3点以上
過活動膀胱の准将度判断  OABSS合計スコア
     軽症 :5点以上
     中等症:6~12点以上
     重症 :12点以上
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睡眠障害対処12の指針

1. 睡眠時間は人それぞれ。日中の眠気で困らなければ十分。
 ●睡眠時間の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にはこだわらない。
  日中の眠気が非常に強い、また平日と比べ週末に3時間以上長く眠らないといられないようなら、睡
  眠不足。成人の場合、6~7時間が睡眠充足の目安です。
 ●歳をとると必要な睡眠時間は短くなる。
  実際に眠っている時間は、成人以降50歳代までは6.5~7.5時間。以降、次第に短くなり、
  70歳を超えると平均6時間弱です。

2. 刺激物を避け、寝る前には自分なりのリラックス法。
 ●就床前4時間のカフェイン摂取、就床前1時間の喫煙は避ける。
  カフェインの覚醒作用は摂取後30~40分後から表れ、4~5時間持続。タバコに含まれるニコチンは
  交感神経を刺激し睡眠を妨げます。効果は吸入直後から数時間持続します。
 ●不眠になりがちな人は軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング。
  リラックスすると入眠しやすくなります。自分にあった方法を見つけましょう。

3. 眠くなってから床につく、就床時刻にはこだわりすぎない。
 ●眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ、寝つきを悪くする。
  いつもの入眠時刻の2~4時間前は1日で最も寝つきにくい時間帯。眠れない時は、いったん床を出て
  リラックスし、眠くなってからもう一度床につくと不眠を解消できることもあります。

4. 同じ時刻に毎日起床。
 ●早寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる。
 ●日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる。
  起床後なるべく早く太陽の光を浴びることが、夜、速やかで快適な入眠をもたらします。長く眠って
  朝が遅いと、その夜の寝つきが遅くなり、翌朝の起床がつらくなりがちです。

5. 光の利用でよい睡眠。
 ●目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン。
  起床後、太陽の光を浴びてから約15~16時間後に眠気が現れます。これがないと、その夜の寝つき
  が約1時間遅れることがあります。
 ●夜は明るすぎない照明を。
  室内が過度に明るいと体内時計のリズムが遅れ、自然な入眠が遅れます。

6. 規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣。
 ●朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く。
  いつも同じ時刻に朝食を摂っていると、その1時間ほど前から消化器系の活動が活発になり、朝の目
  覚めも良好に。夜食、特にタンパク質の多い食事は、睡眠の妨げとなるので、空腹で寝つけない時は
  消化の良いものを少量に。
 ●運動習慣は熟睡を促進。
  運動習慣のある人は不眠になりにくい。軽く汗ばむ程度を毎日規則的に。

7. 昼寝をするなら、15時前の20~30分
 ●長い昼寝はかえってぼんやりのもと。
 ●夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響。
  昼食後~午後3時までの間の昼寝は、夜間の睡眠に悪影響を与えずに日中の眠気を解消します。30分
  以上眠ると、身体も脳も眠る体制になってしまい逆効果です。

8. 眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに
 ●寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る。
  遅寝・早起きにして就床時間を減らすと、必要なだけ床の上で過ごすため熟睡感が増します。

9. 睡眠の激しいイビキ、呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意。
 ●背景に睡眠の病気、専門治療が必要。
  別の病気のために睡眠が妨げられていることも。激しいイビキや頻回の呼吸停止(中年以降、特に男
  性)、足がむずむずする、ほてる、ぴくつくなど、睡眠障害と思われる症状は医師に相談を。

10. 十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に。
 ●不眠というわけではなく長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談。
  過眠症という病気が隠れている場合があります。
 ●車の運転に注意。
  非常に眠い状態では、ミスが起こりやすく交通事故のリスクは約2倍になります。

11. 睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと。
 ●睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる。
  寝酒は連用で慣れが生じやすく、急速に量が増え、精神的・身体的問題が起こりやすくなります。

12. 睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安心。
 ●睡眠薬は一定時刻に服用し就床。
 ●アルコールとの併用をしない。
  睡眠薬は、個人の睡眠の問題やその程度に応じて種類が異なりますが、正しく服用すればいずれも安
  全です。服用後はおよそ30分以内で床につくこと。

監修: 日本大学医学部精神医学系主任教授 内山 真先生
出典: 睡眠障害の対応と治療ガイドライン(内山 真編 株式会社じほう 2002)

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男性更年期詳細

1) 男性更年期とは?
 性ホルモンは正常人では加齢によって徐々に低下することがわかっております。特に女性では顕著な低下が認められ、女性ホルモンは閉経後にはほとんど存在しなくなってしまいます。以前から同じような変化が男性にも起こることが指摘されておりましたが、高齢化社会が進む中、最近になって男性更年期障害がより注目を集めております。一般的に男性ホルモンが低下することで起こる随伴症状が男性更年期障害と言われております。

2)加齢と男性ホルモン
 男性ホルモンは年齢を重ねていくと精巣の機能が衰えるため、人によっては20歳を過ぎるころから男性ホルモンの量はゆっくりと減少していきます。一般的に、35歳くらいからは誰しも男性ホルモンの減少が目立つようになり、60歳の男性は、40歳の時と比べて平均25%もホルモン量が低下しているという研究結果が出ています。しかし女性ほど急激な変化はなく、個人によって差があるのが実情です。またそのため同様の症状でも個人により男性ホルモンの値に差があります。当院ではまず簡単は問診(ADAM質問紙)から行いそれに該当する方にホルモン測定を勧めております。

3)男性更年期の症状
 男性ホルモンとの関与として、①性欲、勃起能などの性機能、②体内脂肪と筋肉量、③骨、④記憶力、⑤体がだるい、やる気がないなどの精神症状、⑥ほてり、発汗などの身体症状、⑦赤血球を増やすなどです。しかし、加齢に伴い男性ホルモン以外の影響も考えられるため全てが男性ホルモンのせいではないことは忘れてはなりませんが、これらの症状があるような場合、またADAM質問紙に当てはまる方は一度、外来でホルモンの検査を受けてみることを勧めします。

4)男性更年期外来での診療の流れ
 ①問診(家族歴、既往歴(高血圧、高脂血症、糖尿病などの有無も聴取いたします。)
 現病歴(排尿状態、早朝勃起、性交の状態も含む)
 ②身体所見(特に直腸診で前立腺の状態-硬結の有無、肥大の有無をチェックします。)
 ③血液検査はフリー男性ホルモン、総男性ホルモン、PSA(前立腺特異抗原)、一般採血

5)男性更年期の治療
 以上の検査を行い、男性ホルモンが年齢基準値より低下している場合にホルモン補充療法(3週間から1ヶ月に一回)を行いますが、前立腺癌が疑われる方は除外され前立腺の精査となります。また重度の肝機能障害、多血症の方もホルモン治療の対象から除外されます。治療期間としましては3ヶ月、6ヶ月ごとで判定し効果が認められる方は継続いたします。また効果不十分な方は漢方薬、抗うつ薬などの治療をご本人と相談の上検討いたします。
 また男性更年期の症状があるにも男性ホルモンが正常な方には漢方薬での治療を行っております。
 中には男性更年期障害の症状に似たうつ病が隠れていることもありますので自己判断ですませずに、一度外来での検査をお勧めいたします。

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特色

 近年の尿路悪性腫瘍患者数増加という背景もあり、尿路悪性腫瘍の診断・治療に重点を置いています。そのため、当院の手術件数は、膀胱癌の経尿道的手術(TURBT)の患者さんが最も多くなっています。次に、前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺手術の患者さんになります。高齢化に伴い前立腺肥大が進み、内服薬等で効果が期待できない場合に手術へ移行します。現在は前立腺肥大症に対してはレーザーを用いた前立腺核出術、もしくは前立腺蒸散切除術を行っており、より安全で、患者さんへの負担を減らした手術を施行しております。
 特に前立腺癌では腹腔鏡下前立腺摘除術を開始し、膀胱癌に対しては、早期のものは内視鏡手術、進行癌でも膀胱温存を目的とした術前抗癌剤治療と内視鏡手術を組み合わせた治療や、膀胱全摘術を積極的に取り入れ患者さんのQOL向上を目指しています。手術不能な転移性の尿路上皮癌や前立腺癌に対する抗癌剤治療、転移性腎癌に対する分子標的薬治療も行っております。
 当科には泌尿器腹腔鏡技術認定医が在籍しており、前立腺癌手術と同様、腎、副腎に対する手術もほとんど腹腔鏡手術で行い、術後の疼痛軽減、入院期間の短縮、早期の社会復帰が実現されています。また4cm以下の腎腫瘍に対しては腎機能温存の観点から、積極的に腎部分切除術を行っています。
また入院中はクリティカルパスを用いて医療の均一化と入院日数の短縮を図っています。
 化学療法に関しては、外来治療センターも活用し、入院・外来いずれの化学療法も対応しています。
 放射線療法に関しては、放射線治療専門医と協力し前立腺がん・膀胱がん、その他に対する外照射療法に加えて骨転移に対する内照射療法も行っています。
 また、最近では、骨転移のある去勢抵抗性前立腺がん患者さまに対する新しい治療である放射性医薬品(ラジウム223)を静脈注射で体内に投与され、体の内側から放射線を出して、がんに対して治療効果を発揮する治療が可能になりました。
詳しくは下記参照
http://www.xofigo.jp/ja/patients/about_xofigo/

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スタッフ紹介

泌尿器科部長 平 山 貴 博 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本移植学会 移植認定医
日本排尿機能学会 排尿機能専門医
日本メンズヘルス医学会 テストステロン治療認定医
Certificate da Vinci Console Surgeon
身体障害者福祉法指定医
泌尿器科医師 天 野 統 之 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
泌尿器科医師 秋 元   翔
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