心臓リハビリテーションセンター
心臓リハビリテーションとは?
心臓リハビリテーションは心大血管疾患(心臓および大動脈のご病気)にかかられた方へ、下記の目的で提供する総合的な治療プログラムです。
心臓リハビリテーションの目的 |
① 再発および再入院防止、長期予後改善 |
② QOL(Quality Of Life: 生活の質)の向上 |
③ 運動耐容能増加 |
④ フレイル予防 |
⑤ 抑うつ予防 |
リハビリテーションという言葉から、失われた機能を回復させる機能訓練のイメージを持たれる方が多いかと思いますが、再発・再入院予防のためには生活習慣の見直しや病気の理解、ストレス対策なども必要となります。心臓リハビリテーションでは、運動療法のみならず、患者様と家族への教育、カウンセリング、栄養・食事指導、服薬指導、生活指導、禁煙指導、ストレスコントロール、職業復帰訓練などを含めた患者様への支援を行います。
「心疾患で退院後、体力が落ちて外出機会が減り、寝てばかりいる」「仕事に復帰したいが、心臓に負担がかかるのではないかと不安である」「再発予防のために自身の生活で何に気を付けたらいいのか、具体的にはよく分からない」といった患者様は多いのではないでしょうか? 心大血管疾患にかかられた後、快適で健康な生活を送るためには多方面からの支援が必要であり、そこにも心臓リハビリテーションの役割があると考えています。
対象となる疾患
・虚血性心疾患(急性心筋梗塞、狭心症)
・心不全
・大血管疾患(大動脈解離、大動脈瘤)、閉塞性動脈硬化症
・心疾患および大血管疾患の術後
上記の疾患で循環器内科または心臓血管外科へ通院中の方は、心臓リハビリテーションの適応があり、心臓リハビリテーションを受けることが日本循環器学会ガイドラインでも推奨されています。心臓リハビリテーションの効果については、過去に多数の研究で実証されており、受けなかった患者様と比較して心臓リハビリテーションを受けた患者様の生命予後は約20-30%良好と報告されています。
(日本循環器学会 2021年改訂版 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン)
当院の心臓リハビリテーションの特色
当院では2019年11月より厚生労働省の定める心臓リハビリテーション施設基準Iの認定を受け、入院心臓リハビリテーションの運用を開始しました。2022年6月からは外来心臓リハビリテーションの運用も開始し、入院中の患者様のみならず、退院後の患者様についても通院型リハビリテーションを提供しております。
具体的な心臓リハビリテーションのプログラムとしては、下表にお示ししますような内容で実施しております。(外来のみで治療を受けられた方でも参加は可能です)
心臓リハビリテーションは原則として5ヶ月間が保険適応となっておりますので、5ヶ月以降は自宅で生活習慣に留意しながら運動療法を継続できるように御案内し、通院リハビリテーションは卒業となります。
心臓リハビリテーションに興味をお持ちの患者様は、是非、当院の心臓リハビリテーション外来へお越しください。その際、他院へ通院中の患者様につきましては、大変お手数ですが現在通院中の担当医へ紹介状を依頼し、持参いただきますよう、お願い申し上げます。(かかりつけの先生へ通院しながら、当院で心臓リハビリテーションを平行して受けていただく形となります)
スタッフ紹介
循環器内科医長 心臓リハビリテーションセンター長 |
山 本 明日香 | 日本内科学会 総合内科専門医 日本循環器学会 循環器専門医 日本心臓リハビリテーション学会 指導士 |
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統括診療部長 内科系診療部長 循環器内科部長 |
森 田 有紀子 | 日本循環器学会 循環器専門医・指導医 日本内科学会 総合内科専門医・指導医・JMECCインストラクター 日本心血管インターベンション治療学会 専門医・指導医 日本高血圧学会 専門医・指導医 日本体育協会 公認スポーツドクター 日本救急医学会ICLSディレクター 日本心臓リハビリテーション学会 指導士 横浜市立大学医学部講師(非常勤) 日本医療リスクマネージメント学会 医療安全認定臨床コミュニケーター(クライシスコミュニケーション) |
リハビリテーション科部長 整形外科医長 医療情報部長 |
増 田 公 男 | 日本整形外科学会 整形外科専門医 日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医 日本リハビリテーション医学会 認定臨床医 義肢装具等適合判定医 日本心臓リハビリテーション学会 指導士 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 初級呼吸ケア指導士 日本医師会 認定健康スポーツ医 日本医療情報学会 医療情報技師 日本医師会 認定産業医 |