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外科・消化器外科・乳腺外科


食道疾患

食道癌

 お酒、タバコと関連が深い病気ですが、この様な要因のない方でも起こります。ごく早期であれば内視鏡治療(ESD)で治すことが可能ですが、その時期を過ぎると早期癌であっても比較的広い範囲にリンパ節に転移をすることがありため、癌のできた食道そのものに加えて、周囲の転移している可能性のあるリンパ節に対する治療を行う必要があります。
 食道癌の治療方法には、手術治療(内視鏡治療(ESD)と外科手術)、化学療法(抗がん剤治療)と放射線治療と3種類があります。実際の治療に関してはこれらの治療方法の中から最も根治性の高い治療を選択することを目指しますが、患者さんの希望や治療後のQOLも含めて総合的に判断し患者さんと治療法を決めています。
 かつては食道癌に対する治療には選択肢が少なく体への負担も大きなものでしたが、現在では精度の高い手術や化学療法、放射線治療などを駆使することにより、治療成績は高まっており、多くの患者さんが食道癌を克服する時代になっています。
 手術に関しては胸腔鏡手術を積極的に導入しています。胸腔鏡手術は従来の大きな傷で行う手術とは異なり、小さな傷を利用して行う手術です。このような手術を行うことで、癌を克服したうえで手術後によりよい生活をして頂けるように努力をしています。



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食道アカラシア

 食道と胃のつながり目のところには下部食道括約筋(LES)という筋肉が存在します。通常、LESは収縮していて胃から食道に胃液や食べ物が逆流しないように機能しています。一方、食物を飲み込むと食道から胃にものが自然に運ばれ、同時にLESは弛緩して(緩むこと)食物を胃に速やかに流します。このLESの機能が障害による代表的な病気が食道アカラシアです。食道アカラシアではLESが弛緩しないため食事内容がいつまでも食道にたまってしまい、食事のつかえ感や飲み込みにくさを感じることや、嘔吐を繰り返すといった症状を引き起こします。
 食道アカラシアは人口10万人あたりに1人といわれるまれな病気であり、現時点では原因はよくわかっておりません。この病気の診断には通常の胃カメラやバリウムの検査ではわかりづらく、ハイリソリューションマノメトリー(HRM)という食道運動機能検査が有効であるといわれています。
 食道アカラシアでは薬物療法、内視鏡を用いた治療、手術の主に3種類の治療があります。
 薬物療法では食道の筋肉を緩める薬(カルシウム拮抗薬,亜硝酸製剤)を使用します。しかし、これらの薬は血圧を下げる作用がるため低血圧に伴う副作用を引き起こすことがあります。内視鏡治療では、内視鏡を用いてLESの部分で風船(バルーン)を膨らませて食道の内部からLESの筋肉を引き裂いて通りをよくする治療法です。この治療法では1回の治療では効果が得られず複数回行うことがあり、繰り返し行うことで食道周囲の炎症を引き起こし、その後に手術などの治療法を行う際に問題となることがあります。
 手術は食道アカラシアに対してもっとも確実な治療方法で、その有効性についてたくさんの論文が発表されています。実際の手術では食道から胃にかけて筋肉を切開して食道を緩めます。この状態では食事の通りは良くなりますが、胃から食道への逆流が生じやすくなるため、胃の一部を食道に巻きつけることで逆流の防止を行います。通常この手術では小さな傷を利用して行う腹腔鏡手術で行っています。
 最近では胃カメラを用いて食道の中から筋肉を切開し通過を良くするPOEM(ポエム)法と呼ばれる新しい治療法が開発され、特定の病院で行われていますがまだ導入している病院も少なく治療成績が確立していません。
 食道アカラシアはまれな疾患であるため、医療機関のよって診療困難とされることもありますが当院では診療実績もあり対応は可能ですので、是非ご相談ください。



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食道裂孔ヘルニア・逆流性食道炎

 胃酸を中心とする消化内容物が胃から食道へ逆流する状態を胃食道逆流症(GERD)といいます。食道の粘膜は胃酸に対して非常に弱いため、食道は障害を受け炎症を起します。この状態を食道炎と言います。GERD患者さんの10〜20%前後の人が逆流性食道炎になるといわれ、その症状には胸やけ、みぞおちが熱くなる、げっぷ、胸の痛み、胃の痛み、咳、口の中が苦いなどといったものがあります。
 胸のなかにある食道は横隔膜を貫いてお腹の中に入り、胃につながります。食道裂孔は食道が横隔膜を貫いている場所をさします。食道裂孔ヘルニアは肥満や加齢性変化などにより食道裂孔が緩み、胃が胸の方に持ち上がった状態をいいます。食道裂孔ヘルニアではGERDや逆流性食道炎を発症しやすいといわれています。
 診断にはバリウム検査や胃カメラが一般的に行われます。ただしこれらの検査では、胃から食道への逆流の有無や程度を正確に判定することはできません。24時間食道内多チャンネルインピーダンス・pH測定検査では鼻から食道・胃にセンサーを挿入して実際の逆流の状況を記録できる最も有用な検査です。本検査は日本では広く普及していませんが、当院ではこの検査を導入しています。
 このような病態では、生活習慣の改善(ダイエット、腹圧の上がるような行為を避ける、夜遅い食事を避ける、睡眠時は頭高位など)を行い、必要に応じて内服薬での治療を行うことで多くの場合は症状がコントロールできるといわれていますが、難治性の場合や症状の強い場合には、外科手術が必要となる場合もあります。当院では、外科手術を行う場合には極力患者さんの負担の少ない、傷の小さな腹腔鏡手術を行っております。

☆咽喉頭逆流症
 胃酸の逆流がのどにまで及ぶことがあり、この場合喉の違和感・嗄声(声がれ)・慢性咳嗽の原因となる病態を逆流性食道炎(GERD)と区別し咽喉頭逆流症(LPRD)といいます。



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胃疾患

胃癌

 ピロリ菌感染の減少とともに胃癌に罹られる方、胃癌で亡くなる方はゆっくり減少していますが、胃がんは肺がんと並び、日本人に最も多いがんのひとつです。最近では内視鏡での診断技術が上がり、早期で見つかることが多くなっており、早期の段階で発見できれば、適切な処置で高率に治すことが出来るようになりました。ごく早期の方は内視鏡治療(ESD)で治る可能性が十分あります。一方でこれ以外の方には胃の周りにあるリンパ節に転移する可能性が出てくるため、リンパ節転移も取り除くことができる外科手術が適応となります。
 本邦では、胃癌治療ガイドラインが上梓され治療体系の標準化が進んでいます。当院ではこのガイドラインを即した治療を前提とする一方で、①癌をしっかり治すこと、②患者さんの手術の負担を低減すること、③患者さんの術後のQOLが極力保たれるようにすることをモットーにしています。具体的には、術直後の患者さんの負担を極力減らすべく、傷の小さな腹腔鏡手術を積極的に行うこと、胃全摘を極力回避し胃の一部を温存できる術式を選択して術後の体重減少や体力低下を防ぐことを考えています。また、チーム医療を積極的に導入しており、特に術前から栄養士が介入し栄養療法のサポートをしています。



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胃GIST

 GISTとは、Gastrointestinal stromal tumorの略称で、消化管間質腫瘍といわれます。 胃や腸などの消化管の内側は粘膜におおわれており、この粘膜から発生した悪性腫瘍を一般に「がん」といいますが、GISTは粘膜の下から発生する悪性腫瘍のことで、消化管のペースメーカー細胞「カハール介在細胞」が異常増殖し、腫瘍化したものです。まれな病気で、10万人に2人くらいの割合で発生し、50~60代に多いことが特徴です。発生部位は胃が約60~70%と最も多く、小腸(十二指腸を含む)は約20~30%、大腸と食道は約5%です。小さなものは悪性度が低いことが多いとされますが、大きくなると肝臓や肺などに転移し命に係わる病態に進展します。
 胃GISTでは手術で切除を行えば根治することができ、一般には治療経過の良い病気となります。腫瘍の大きさが5㎝まではほとんどで腹腔鏡による胃部分切除(腫瘍のある部位のみを切除する)で治療が可能です。最近では切除範囲を最小限にするため術中に内科医と協力して胃カメラ胃の内側から切除範囲を決めるLECS(腹腔鏡内視鏡合同胃局所切除)という治療も積極的に行っています。



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