脊椎治療センター
脊椎外科は、 整形外科の分野のなかでも高度な技術と専門性を要求される分野で、首や腰など背骨やその中を通る神経の疾患を治療の対象としています。
受診希望の方へ
当センターでは、より高度で専門化した脊椎脊髄外科として診療に当たっています。
首や腰の痛み、手足の痺れと痛み、歩行障害、運動障害などをきたした多くの脊椎疾患の方が受診されます。
頚椎から胸椎、腰仙椎までのあらゆる疾患(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離症、すべり症、頚椎症、変形性脊椎症など)を対象としています。
当科初診外来は完全予約制となっており、受診には紹介状が必要ですが、強い痛みや麻痺など早急な受診が必要な場合や、受診方法が分からない場合などはお気軽にご相談下さい。
当センターの特徴
理念
我々は、自分自身や大切や家族が受けたいと思う治療を患者さんに提供することを心がけています。「年のせい」といってあきらめることはせず、出来る限り手術以外の方法で治療を行い、手術が必要となった際にも、患者さんの体への負担を最小限にできる術式を選択します。
診療体制
月曜日、木曜日、金曜日に専門外来を開設しています。手術は火曜日、水曜日、木曜日で行っています。当センターでは、すべての脊椎手術に指導医資格を持った医師が執刀医あるいは指導的第一助手として必ず参加します。
徹底的に痛みの原因を診断
人は年齢を 重ねると、皮膚に皺ができたり白髪ができてくるのと同じように、背骨の形も変形をしてきます。レントゲン画像では 背骨のかたちが変わっていても、その場所が患者さんの困っている症状と関係していると限りません。私たちは画像所見を治すのではなく患者さんの症状を治すことを重視し、どこの神経がどの場所で障害されているかを徹底的に細かく診断したうえで、 その場所をピンポイントで治療するようにしています。
手術は体への負担が最小限の術式
当院は国立病院機構ですので、あえて高額な術式を選択したり、大きな手術を行い病院の利益を上げるように画策することはありません。我々は「自分が患者さんの立場だったら受けたいと思う治療を提供する」という信念を崩すことなく、可能な限り術後の痛みが軽く、最小限の負担で最大限の効果が得られるように、最善の術式を選択するように心がけています。
脊椎内視鏡手術を導入
我々は、安全性が確認された有効な治療法に関しては積極的に導入を行っています。その中でも特に脊椎内視鏡手術は、傷が2cmと小さく、術後の痛みが少なく、数日で退院できるなど、患者さんにとって非常にメリットの大きい術式です。 技術的に難しいこともあり、適応を限定して行っている施設もありますが、当院では除圧術は基本的に全例内視鏡手術で行っており、全脊椎手術の50%以上を内視鏡手術で対応しています。 腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア の患者さんは 非常に良い適応となりますので、お困りの方はお気軽にご相談下さい。その他にも、骨粗鬆症性椎体骨折に対しての BKP 手術や、側方侵入椎体間固定( OLIF )、椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)などの 新しい 治療法も当院で実施可能です。
● 脊椎内視鏡手術について詳しく知りたい方へ
● 腰部脊柱管狭窄症について
● 腰椎椎間板ヘルニアについて
手術実績(2021年度)
当センターでは2020年度より脊椎低侵襲手術に移行し、2021年度は238件の脊椎手術を行い、そのうち脊椎内視鏡手術は181件でした。
2021年度は初発の腰椎椎間板ヘルニアは全例100%内視鏡手術で対応し、腰部脊柱管狭窄症についても90.8%を内視鏡手術で対応しております。



スタッフ紹介
脊椎外科部長 脊椎治療センター長 整形外科医長 |
平 井 志 馬 | 日本整形外科学会 整形外科専門医 日本整形外科学会 脊椎脊髄病医 日本脊椎脊髄病学会 脊椎脊髄外科指導医 日本整形外科学会 脊椎内視鏡下手術・技術認定医 難病指定医 |
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整形外科医師 | 吉 田 祐 一 | 日本整形外科学会 整形外科専門医 日本整形外科学会 脊椎脊髄病医 日本脊椎脊髄病学会 脊椎脊髄外科指導医 医師の臨床研修医に係る指導医 |
整形外科医師 | 大 城 陽 平 | 日本整形外科学会 整形外科専門医 日本整形外科学会認定 リウマチ医 日本救急医学会 ICLS・BLSコースディレクター |